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『GODZILLA 怪獣黙示録』怪獣、ヤバイ-読書感想

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ジャンル:怪獣、SF

ゴジラがアニメ映画化すると聞いたのが去年。それもいよいよ公開が近づく

アニゴジについては、あまり前情報を仕入れてなくて、せいぜい公開される映画のあらすじ程度の知識

 

そんな中、本作を本屋で何となく見つけ、本編の前日譚との事なので購入。

とても面白かった。

 

感想

前日譚とあるように、本作は1999年のカマキラス登場から2042年のヨーロッパ奪還作戦までを

それぞれに関わった人物にインタビューし、語って貰うという形式。人間が遭遇した怪獣エピソード集といった要素

 

怪獣が沢山出る

本作は厚さもそんなにないし、やっぱり何だかんだでゴジラさんがメインだろうし、他の怪獣の出番はあまり期待してなかった。

しかし、予想以上に沢山怪獣が登場する。エピソードの一つ一つは短めだけど、その部1怪獣1エピソードみたいな感じなので

結構な満足感があった。ていうか、よくこんな数の怪獣に襲われてまだ全滅してないな!って感想すら抱く

 

「怖い怪獣」を描く

ゴジラさん含め、怪獣達には長年親しんできたせいか、どこかコミカルな印象を持っていたし、親近感すらあった。

そんな怪獣達が、本作では徹底的に恐怖や脅威、絶望の対象といつ風に肉付けされている。

普通に人間を襲って捕食するし、都市を壊すし、戦闘で地球環境も悪化の一途。人類の生存圏もどんどん無くなっていく

 

そんな姿が、劇中の人間を通して語れる。冒頭に掲載されている年表や、戦況が付された世界地図は中々絶望的

 

ゴジラさんの脅威もシン・ゴジラ以上。世界地図を横断する道程の、屍具合が凄い。ペンペン草も残らない

アニゴジ、何か眠そうな顔してるくせに一番やばいヤツだぜ

 

絶望の中のファンサービス

そんな人類にとっては絶望的な本作だけど、ところどころにオマージュ的なネタが散りばめられているのが楽しい

 

例えばドゴラの、宝石の流通ルートを探るという原作本編の設定が生かされているものから

有名なセリフ・メカ・シーンの引用まで様々

。僕が分からなかったものも含め結構な数があるんじゃないのかな。

 

個人的には、ヘドラのそれを見つけた時、ニヤニヤしてしまった。全体的に話が暗い中での、良い感じの息抜きにもなっている。

 

おわりに

実際、本作もよくある人類絶滅ものと捉えられるかもしれないが

ただそれだけで終わらないのは、やっぱりゴジラの怪獣だからって部分がとても大きいと思う。

 

今まで慣れ親しんだ怪獣達の凶悪な姿を見るのは、何とも違った面白さがあって良かった。

こうやって、これはこれ、それはそれ的な楽しみが自然に出来るところに、ゴジラの懐の深さを感じた。

 

今回の映画について、殆ど前知識のない状態でもちゃんと楽したので、アニゴジの世界観に触れるという意味では

正にうってつけ。厚さもそんなにないし、内容の勢いあってサクッと読めるのも良き。

 

オペレーション・グレートウォールの映像化を希望したい