シルバー事件を遊ぶ。強烈なゲーム体験が突き刺さる
先月発売された、PS4 シルバー2425
ちまちまプレイしてきたが、24区編をクリアようやく折り返し
そこで、ひとまず感想や思った事をまとめてみようと思う。
シルバー事件とは
須田剛一氏のグラスホッパーマニュファクチュアが、初代PSにてリリースした作品
なんでも、コアなファンを持つ作品であること
伝説の殺人鬼ウエハラカムイと凶悪犯罪課の攻防というクライムサスペンス的なストーリー
などなど、以前なら気になっていた。
今回、HD化され携帯ゲームでリリースされた続編も併せてPS4での発売が発表され、地味に楽しみにしていた。
世界観に溺れる
実際に遊んでみて感じたのが、世界観や作品内の空気そのものが強烈であり、どっぷりと嵌ってしまう
内容自体は、24区という地域で起こる事件を凶悪犯罪課が解決していくというものなのだが
メインとなるウエハラカムイをめぐる事件以外にも、集合住宅での殺人・企業テロ・ネット事件など
ぐいぐいテキストを読ませる、ゲームを進めさせる勢いとパワーがあり、またどれも印象深く残る
多種多様な演出
本作の内容と併せて印象的なのが、様々な演出方法だ
ニュース番組や盗撮映像などの実写ムービー、事件毎に変わる背景やイラストの雰囲気、アニメムービーの挿入等々
「そうそう初代PSの頃ってこんな実験的なゲーム多かったよな」と懐かしい気分になると同時に
そのどれもが強烈に効いてくる。多分あの時代だからこそ、のような部分が良い意味で昇華されていて
思わず、なんだか嬉しくなってしまう
しかし、人を選ぶ
個人的にはとても刺激的で面白かったゲームなのだけど
確かに様々なレビューにあるように、人を選ぶゲームであると思った。
まず、基本的にテキストを読み進めるタイプのゲームである事
次に、要所要所で挿入される一人称視点での操作パート。
こちらは基本的的に歩いてイベント情報を回収するだけなので、その他の自由度的なものはない
この二つのゲーム性の組み合わせが癖になってくるのだけど、テキストを読みたい人は操作パートが煩わしいだろうし
操作パートで探索とか期待する人も、基本的に単調な行動の繰り返しなので、この部分では面白さは殆どない
最後に、テキストゲームとしては避けては通れないシナリオの好み
基本的に読んでいれば理解出来るものだけど、ちょいちょいぼかしたり、プレイヤーの推測や考察を求める部分がある
ただ、殺人鬼とドンパチみたいなノリを期待してはいけない。感覚的には、電脳も義体もタチコマもいない攻殻機動隊か
(インターネットに関する事件では、制作当時を考えると、とても鋭い内容がある)
おわりに
リマスターされているとはいえ、初代PS時代の雰囲気満々なのに、中身は今の時代にやっても刺さりまくる
そんな奇妙であり絶妙なアンバランスさが癖になってしまった。
正直、実際に触れて見るまでは、ゲーム雑誌/サイトの記事であったり、プレイ画面のスクショであったり
そういうのを見ても、とても言うほどコアなファンがいそうなのか作品には思えなかった。
しかし、やっぱり自分で遊んでみるのがとても大事だと再認識
この独特の雰囲気が上手く言葉に出来ないのがもどかしく思える。
ただのテキストゲームではない