貞本版 新世紀エヴァンゲリオンを読み終える -読書感想
なぜ、こんな今更感に溢れるこんな記事を書くのか
今日、完走したからだよとしか言えない
元々、コミックスの刊行ペースが不定期で
気持ちが離れた訳では無いけど
何故か読むのが止まっていた、貞本版エヴァ
今日ふと思い立ち
GWパワーも手伝い勢いそのままで
未購入だったコミックスを買って読み始める
(最終巻だけは発売日に買っていた)
感想
[貞本版エヴァンゲリオン]
基本的にはアニメを踏襲しつつ
キャラの性格がちょっと変わっていたり(カヲルが顕著)
使徒の数や戦闘描写の変更
漫画版のみのシーンの追加など
ただのコミカライズとは少し違うテイストで
それが読む度に新しい発見があり楽しかった
[改変されるもう一つの旧劇]
漫画版でのクライマックスも、やはり旧劇のエピソード
あのよく分からない熱量と勢いの塊のようなものを
どうやって漫画にするんだろう…
と読む前から期待と不安が混じる
概ねアニメ通りに進む中、漫画版の改変要素が光る
アニメ、ゲーム、同人
それらとはまた違う旧劇の姿を見る
以下、ネタバレ入ります
(今更ネタバレも何もないかもしれないが)
[これは、漫画版での帰結]
漫画版でのキャラは性格や行動がアニメとは
少しづつ、ちょっとづつ違っている
この最終章でのキャラの行動は、それに準じている
例えば、ゲンドウはより何かを目論んでいて
その流れとして、シンジを戦自から守るために戦う
カヲルは、より人間くさい感情を持ち合わせていて
その流れとして、自分の運命に逆らう
といった具合
リツコやミサトが見せる最期の姿もアニメを知っているからこそ
響くものがある、媒体の違いの面白さというものを
改めて知る
[ある意味、これが見たかったかもしれない]
アニメ版では孤軍奮闘も虚しく、沈むアスカと弐号機
今回の漫画版では、シンジと初号機が助けに来る
もうスパロボとか同人で何回見たか分からない光景を
こうやって見られたのが、不思議な気持ちで
アスカの絶体絶命のピンチに登場し
「君を、助ける!」と言いながら量産機に向かうカッコイイ構図
何回妄想したか分からない
「シンジ、お前それだよ!」と
自分より1回り以上も下のキャラに全力でガッツポーズしてしまう構図
この描写が1番嬉しかったかもしれない
勿論、アニメ版旧劇があってのものだと百も分かっているけれど
何かそういう場面が見られて嬉しかったんだよな
あと、補完計画の発動により
アスカがLCLに還る
そんな踏み込んだ描写がされているのが
「そこまでやるのか…!」
という驚きと衝撃を得た。すごい
[EOEのもう一つのカタチ]
漫画版はアニメ版よりも補完計画発動後の
精神世界の描写が直感的に、心情的にも判りやすく
だからこそ、シンジがもう一度他人のいる世界を
自分や他人が傷つけ合う世界に向き合う気持ちを決める
その流れに感情移入しやすい
そもそも、漫画版のシンジはアニメ版よりも
跳ねっ返りというか少し尖った部分があって
だから、先のアスカを助けるために戦ったり
この選択をする事に、ある意味の説得力があるというか
お前が頑張るなら俺も頑張るわっていう
そんな気持ちを覚えてしまった
[希望のある、終劇]
アニメ版のEOEは気持ち悪いendで、その爪痕の残した
では、貞本版は?というと
個人的に、とても爽やかに希望の持てる綺麗な終わり方だった
だからといって、エヴァっぽくないとか言う訳でなく
貞本版での、世界のシンジ達が迎えた一つの帰結として
納得の出来る、何周後の世界かは分からないけど
それでも前を向いた、あの戦いの日々は無駄では
なかったって思える。
そんな爽やかな終わり方が嬉しかったりもする
初めて貞本版エヴァのコミックスを読んで20年(!?)
その終わりとしては悪くない
素直にそう思う
100%勢いでの完走だったけど
ちゃんと読み終えられて本当に良かった。
最終巻のEXTRA STAGE
マリ関連のすごく大事な話っぽいのに
すごく百合めいていて、どーなってんだよ…
と訳が分からなくなる
EOEの余韻が消し飛びかけたぞ