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精神鑑定はなぜ間違えるのか? 再考 昭和・平成の凶悪犯罪 -読書感想-

 

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ジャンル:新書

常軌を逸した殺人事件等が起きると必ずと言ってもいいほど聞かれる、精神鑑定という言葉。

本書は、過去に起きた事件を例に挙げつつ、犯人の精神面の考察、そして実際に下された

精神鑑定の結果を再考するといった内容

 

感想

タイトル的に堅い内容かとちょっと身構えてしまうが、取り上げられている事件自体が耳にした事のあるもので

且、その概要も最初に示してくれるので、テーマの割に中々読みやすい。

 

様々な犯人模様

精神鑑定で話題になった事件を扱う性格上、本書には普通の人間は登場しない

一言に、精神的に問題があるといっても、ガチのサイコパスから治療の副作用で病んでしまった冤罪疑惑者まで様々な

 

個人的には、手紙や文章の内容が強烈な、池袋通り魔事件の犯人が強く印象に残る

 

精神鑑定の今後とは

本書は、事件と鑑定結果の解説を通じて、時には鑑定者の判断ミスなどにも突っ込んでいく

そして、精神鑑定というのは本当に難しく、関わる医師の判断・裁量・環境に大きく左右されるとある

量刑にまで影響を与えるのだから、ある程度確立された形式ものだと、僕は漠然と思っていたので

正直、そんなので大丈夫かよと考えてしまう。

 

しかし、これはそのまま人間が人間の心を判断する事の難しさが現代においても続いている事を指している。

今後、精神鑑定の制度は上げられるかもしれないが、完全なものなど望むべきではないのだろうか

 

まとめ

本書は、精神鑑定が話題になった事件集という読み方をすれば、とても面白い

しかし、精神鑑定の今後や未来についてはあまり明るい感想を得られなかったというのが正直なところでもある。