帰省したら地元が限界集落になっていた
先日、地元へ帰省をした。
昨年末にも1度帰ったが、この雪のない時期に帰るのは数年ぶり
そこで見た景色を通して、地元の集落が限界集落と化している事実を知る事になる。
人の気配がしないよ
まず、真っ先に感じた事がこれだ。
天気は曇時々雨という冴えない中だったが、日曜にも関わらずまるで人が生活している気配がしない
これは完全に僕の主観ではあるんだけれど、少なくとも地元で暮らしていた頃や、数年前まで帰省していた時はこんな事なかった。
本当に静か。
誰も歩いていない。勿論子供遊んでいない。
こんな引き篭もりばかりの集落ではなかったはずだ…
明らかに増えた空き家・廃屋
老いた集落の姿
地元を歩いていると、確かにそこらかしこに住んでいた当時の姿を見る事が出来た。
しかし、そのどれもが朽ちていたり荒れていたり錆び付いていたりといった様子で、まるで集落全部が急速に老化したようだった。
- 水位が大きく下がった水路
- 誰も作付けを行わず荒れ放題な田んぼ
- 錆び付いていく看板
- 点々とあるそれなりの数の空き家
などの状態を見るのは、悲しいというか、正直何とも言えない妙な感情を抱いた。
もはや面影のない田んぼ
これからどうなるの
個人的には、これからも過疎化は進行し、最終的には消滅集落となるのではないかと思っている。
何というか、悲しいとか改善策を考えるとか、そういう段階では既にない。そんな無慈悲な光景を見てしまったからだ。
もう、止まらない現実として受け止める、みたいな。
両親によると、現在住んでいるのは高齢者が殆どで、僕と同世代辺りの人間は出て行った後で
その親世代も街の方へ出て行くのが止まない。また、亡くなった人がここ数年(ちょうど僕が帰省してない期間)で多発したとの事。
両親は数年前から街の方へ出ているし、僕も戻るつもりはない。唯一住んでいた祖父母も亡くなってしまったので
めでたく実家も、この集落に沢山ある空き家の仲間入りを果たしそうだ。
インターネットの発達により(驚くべき事に、この過疎化にもひかりが開通している)
情報や物流のサービスでは僕が暮らしていた頃より向上している筈なのに、街から遠いという絶対的な理由の前にはなす術がなのは
どこか不思議に感じるし、持て囃されているスローライフ志向も、やはり「適度な」田舎だから成立してるんだろう
僕の実家も仲間入りが近い
無理やり前向きに考える
ここまで悲しい現実を色々書いてきたが、最後に強引に明るい面を幾つか考えてみる
- 廃村感が良い味を出しているので、そういう田舎の和製ホラー(SIRENの羽生蛇村のような)が好きな人には刺さるかも
- 将来的に、もしかしたら杉沢村のように、廃村都市伝説としてカムバックするかもしれない
- 金が余って仕方のない人が、世間の煩わしさから逃れる為の別邸を設けるには、ある意味絶好のロケーションだと思う
- のら猫が沢山いる
あぁこれくらいしか浮かばない残念だ。
元々暗かったが、廃屋が増え街灯(勿論蛍光灯だ)のみになるとめちゃくちゃ怖い。
黄昏感は悪くないのだが…