最近床が友達!

日々の労働が辛い僕の体験まとめノート

騙されてたまるか 調査報道の裏側 -読書感想

 

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内容紹介とレビュー

ジャンル:新書

 

日本テレビ所属の記者 清水潔氏による

これまでの活動の内容であったり

仕事に対する信念や姿勢が纏められている。

 

良かった点
  • プロの事件記者の活動を垣間見る事が出来る
  • 収録されている事件が興味深い
  • テーマの割に読み易い内容

 

気になった点
  • 桶川ストーカー事件、足利事件については、あくまで各既刊本の内容の要約
  • 取材に対する姿勢や考え方の表明回数に、個人的にちょっとくどいと思う部分も

 

感想
[調査報道というもう一つの視点]

過去に解決・報道済みであったり

時間の経った事件を、独自に取材していく

 

本書はそういった、調査報道という

仕事について、かなり大枠な部分であろうが

知る事が出来るのが、一番の見所

 

桶川ストーカー事件、足利事件等の有名事件

北朝鮮による拉致問題など、その調査過程が

見られるのは、とても面白かった。

 

地道に取材し、自分で考え、そこから指針を

打ち出し、また地道に取材する

とても、骨の折れる作業の繰り返しである。

しかし、まるで小説のように展開していく

事件もあり、その対比がどこか印象深い

 

[警察がちょっと嫌になる]

これがある意味、本書一番の難点かも(笑)

 

過去の事件等を独自に再調査するという

性質上、どうしても警察とぶつかる場面が

多く、その殆どがまぁ何とも不誠実

 

操作の見落としは序の口で

全てこんな人達ではないと、勿論思いつつ

警察がちょっと嫌いになる

 

[おわりに]

調査報道という言葉に聞き覚えがなくても

単純に、1人の事件記者の記録として

読むだけでも、十分に面白い

 

事件についてだけでなく、記者クラブなど

現在の報道機関の在り方についての

問題提起を含む内容まであり、面白かった。

 

しかし、最後の話は蛇足にも思えた。

戦時中の報道について触れるというテーマは

良かったのだが…