怪談狩り 禍々しい家 -読者感想
内容紹介とレビュー
ジャンル:ホラー
実話怪談集の第3弾
筆者が蒐集した家に纏わる怪談が
話掲載されている
また、一時期話題となった
山の牧場に関する後日談も収録
良かった点
- 各話4~8P程の短編集なのでさくさく読める
- 内容のバリエーションが豊富
- 時期的に良い感じのホラー
- 良くも悪くもある安定感
気になった点
- 良くも悪くも、これまで通りの形式
- ご愛嬌的な、さすがに作り話では?と思えるエピソード
- 収録話数の割に全体的にさらっと流れる
感想
昨年の夏頃?に第1弾を手に取って以来
新刊が出る度に、何となく買ってしまう。
さくさく色んな話が読めるところが好き
いかにもな屋敷や事故物件から
一見普通のアパート・マンション、個人宅等
家に纏わる話が中心となっている
形式的には既にお馴染みとなった
蒐集した体験談を淡々と書き連ねるスタイル
家って、生きている間
生活してる時間だけでなく
死の時間も共有する場所だと改めて思う
[怪異について]
何となくおかしな現象から
実体を持って現れる・見えるもの
それに巻き込まれた人々まで、内容は多彩だ
個人的に気になった話は
- 一家心中の家から覗く影
- 怪異の屋敷から失踪した青年
- 明かりを付けていないと出口が無くなってしまう部屋
- 外国人の子供の例に溢れた旧施設
- 前の住人が部屋に遺したビデオテープ
一応、家や土地といった括りはあるのに
これだけ怪異のバリエーションがある事に
改めて驚く
[山の牧場]
本書のもう一つの目玉
新耳袋でその存在が世に出てから
筆者による最新の訪問までが記載されている
この施設については、筆者も言うように
「特におかしくない、普通の施設なのに、話を盛っている」
という指摘があるのも事実
しかし、本作で語る様子は
やっぱり不気味でよく分からない施設だし
この世界にぽっかり空いた穴
そんなイメージを新たに持つ
前巻と今巻の間が結構早かったように
発売ペース的に次巻は秋~冬頃かと予想