すーさいどは遠い論

タイトルほど過激でない。ゲームと酒とアイドルに溺れる生活ログ(^人^)

タイムマシンのつくりかた ロマンを現実に出力する

f:id:ai00914:20170508215823j:plain

内容紹介とレビュー

ジャンル:科学読み物、SF

タイムマシンを作る事は出来るのか?

どうような方法でタイムスリップするのか?

という内容を、科学的に、ややSF的に

検証していく本書

あくまで科学的に且つタイムマシンという

機械装置の魅力を損なうことなく

解説をしてくれる

 

タイムマシンって具体的にはどんな感じ?

っていう漠然とした考えに一つ理論的な

根拠と可能性を添えてくれる

 

良かった点
  • 扱う科学の内容は本格的でもあるが、とにかく分かりやすい
  • 文章のところどころにあるユーモアが良い意味での清涼剤
  • 得られる情報に対して、厚さもそれ程ではなく読み易い
  • 頭ごなしにタイムマシンを否定しない、愛を感じる書き方
気になった点
  • 発売時期的な問題で、本書内の科学は「最新」ではない
  • 実際にタイムマシン建造物の道筋を示すものではなく、あくまで可能性と理論の検証
  • 内容は幅広くカバーしているが、がっつり突っ込んだものは少ない。広くやや深くという感じ

 

感想
[タイムマシンという魅力的過ぎる物]

人間誰でも過去に戻って修正したい

未来の世界を知りたい

といった願望があると思う

そんな願望をドンピシャに叶えてくれる

タイムマシン

 

しかし、タイムマシンが罪作りなのは

技術的にそんなもの出来ないと思っていても

理論的にもしかしたら作れてしまうんじゃ

ないか?という余地を常に残し続けてくる

ところだと再確認出来る。

 

しかも、出て来る用語が

ブラックホールとかワームホールとか

特異点とかイチイチカッコいい…

すごく心惹かれる…

 

だから、ただのロマン装置に留まらない

 

ブラックホールに蹂躙される観測者]

本書で取り上げられる案の一つに

ブラックホールを利用するというものがある

(この時点でカッコいい…)

 

しかし、そんなロマン溢れるミッションに

挑む幸運な観測者はといえば

特異点に粉砕され

無限のエネルギーで全焼し

スパゲッティのように引き伸ばされ

そのロマンの代償過ぎる経験をする事になる

 

要は現実的でない、という事のはずなのに

ここでまた、

理論的には必ずしもそうではない

という言葉が視線を送ってくる

 

案外、タイムマシンのテストパイロットは

使命感や野心に満ちたパイロットでもなく

マッドな人達でもなく

死刑囚の新しい就職先になっているかもと

思ったりもする。

  

 [提供される様々なパラドックス

タイムマシンに関する内容で

必ず出て来るパラドックスに関する内容

本書ではその一つ一つに解説と解釈をくれ

また、そのような矛盾を大きく孕んだ

タイムマシンなる装置は建造出来ないと

主張する説まで取り上げる

 

そういった流れを見ていると

タイムマシンとは単に願望やSF的に

魅力的な機械だけでなく

パラドックスという検証出来ない

疑問から因果律についてまで

科学、そしてこの世界を規律する

法則に挑戦する異端の機械装置

といった姿も見る事が出来た。

 

[まとめ]

帯にあるように物理学者が本気で考えた

タイムマシンの製造方法とその原理は

現実的でないように見えて

その実現可能性をチラ見せしてくる

そんなタイムマシンの魅力と

SFでおなじみのパラドックスまでを

分かりやすく解説する本書

 

「タイムマシン」という言葉に

ビビッとくる人には是非読んでみて欲しい

そんな一冊